家族滞在ビザで呼び寄せられるのは誰?知っておきたい扶養と親族の範囲

2025年09月24日 18:37

就労ビザや留学ビザで日本に滞在している外国人にとって、本国の家族を日本に呼び寄せるのは大きな願いの一つ。その際によく利用されるのが「家族滞在」ビザです。ただし、このビザで呼べる家族は限られており、誰でも呼べるわけではありません。今回は、家族滞在の対象範囲と注意点を整理します。

呼べるのは「配偶者」と「子」だけ

大前提として、家族滞在ビザで日本に呼び寄せられるのは次の二つに限られます。

・法律上の婚姻関係にある配偶者
・実子または法律上の養子である子

つまり、「親」「兄弟姉妹」「いとこ」などは対象外 です。よく親を呼びたいという方がいらっしゃいますが、通常の家族滞在では認められません。

「扶養」がポイント

このビザは扶養を受ける家族のための制度です。日本にいる扶養者(ビザを持つ本人)が、呼び寄せたい家族の生活費を安定して支えられるかどうかが審査されます。申請の際は以下のような書類で証明を行います。

・収入を示す課税証明書や源泉徴収票
・預金残高証明書
・住居の契約書 など

衣食住や教育・医療にかかる費用を十分に負担できるかどうか、入管がしっかり確認します。

成人した子は?

家族滞在で呼べる子には年齢制限は明確にはありません。ただし、成人した子の場合は実際に扶養を受けているかが厳しく見られます。

・大学や専門学校に通っていて学費・生活費を親が負担している
・病気や障がいがあり、自立して生活できない

といったケースなら認められる可能性があります。一方、すでに働いていて自立している子の場合、扶養を受けていないと判断されて許可は難しくなります。

高度専門職ビザには特例あり

高度専門職ビザを持つ人には、通常の就労ビザにない優遇措置があります。

・親(または配偶者の親)を呼び寄せられる場合がある
 ※高齢で扶養が必要など条件あり
・家事使用人の帯同も、一定の収入要件を満たせば認められる

これは高度人材を日本に呼び込むための特例で、家族滞在とは別のルールです。

まとめ

・家族滞在ビザで呼べるのは 配偶者と子のみ。
・親や兄弟姉妹は対象外。
 ※ただし「高度専門職」なら例外あり。
・成人した子は扶養の実態を示せる場合のみ可能性あり。
・最重要なのは「扶養要件」。経済的に支えられるかどうかが鍵。

専門家に相談するメリット

家族の状況や収入・扶養の形態によって、必要な書類や可能性は変わってきます。特に成人した子や親を呼びたい場合は、家族滞在以外の在留資格(特定活動など)の検討が必要となることもあります。

「自分の場合はどうだろう?」と迷ったら、行政書士など専門家に相談すると安心です。

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